こんにちは、進化型タヌキです。
今日の市況についての投稿です。
昨晩の米国市場
概要
昨晩の米国市場は3指数とも大幅な上昇となりました。
この日発表された10月の消費者物価指数(CPI)(下に記載)が市場予想を下回ったことで追加利上げへの警戒が後退。10年債利回りが4.4%台前半まで低下し、高PERなハイテク株を中心に幅広い銘柄に買いが入りました。
NYダウ | 34,827.70 | +489.83 (+1.43%) |
NASDAQ | 14,094.38 | +326.63 (+2.37%) |
S&P500 | 4,495.70 | +84.15 (+1.90%) |
SOX指数 | 3,685.57 | +128.83 (+3.62%) |
経済指標
10月 消費者物価指数(CPI)
総合CPIは前年同月比3.2%の上昇となり、市場予想(3.3%上昇)を下回りました。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比4.0%の上昇となり、市場予想(4.1%上昇)を下回りました。
決算発表(朝方)
ホームデポ<HD>
ホームデポ<HD> | 303.63 | +15.56 (+5.40%) |
今日の日本市場
概要
今日の日本市場は主要な4指数すべてが大幅な上昇となりました。
日経平均は昨晩の米国市場の大幅上昇を受け3万3千円台を回復する水準まで大きく上昇して始まり、その後も14時半手前までじりじり上げ幅を拡大していきました。
(今日の安値は9:00の33,096円(401円高)、高値は14:29の33,556円(860円高)、値幅は459円)
- 昨晩の米国市場でNASDAQ、SOX指数が大幅反発 → 半導体などハイテク株にプラス
- 米国市場の引け後に下院でつなぎ予算案が可決 → 全体にプラス
- 日米ともに長期金利が低下 → 不動産などにプラス、保険、銀行などにマイナス
- ドル円が明け方に一時150円台前半まで円高に進む場面があった → 輸入関連などにプラス
- 今日発表された中国の経済指標(下に記載)が良かった → 中国関連にプラス
- 日本の3QのGDP(下に記載)はマイナス成長だった → 無反応
日経平均は今年最大の上げ幅だったとのことです。
今朝はMSCIの定期見直しの内容が発表され、今月末に10銘柄が除外されることになったのぉ。
日経平均 | 33,519.70 | +823.77 (+2.52%) |
TOPIX | 2,373.22 | +27.93 (+1.19%) |
JPX日経400 | 21,420.69 | +305.82 (+1.45%) |
グロース250 | 691.74 | +19.37 (+2.88%) |
経済指標
3Q GDP
今日の取引時間開始前には7~9月期のGDPの発表があり、年率換算で2.1%減と市場予想(0.5%減)を下回りました。
10月 訪日外国人客数
今日の夕方には10月の訪日外国人客数の発表があり251万6500人となりました。
個別材料
ツルハHD 非上場化を検討との報道で株価大幅高
ドラッグストアのツルハホールディングス<3391>が買収受け入れでの非上場化を検討しているとの報道が今日の午前の取引時間中にありました。
複数のプライベートエクイティーファンドが興味を示しているとのことです。
この報道が伝わるとツルハHDの株価は急伸し、年初来高値をつけました。
ツルハHD<3391> | 12,770 | +2,095 (+19.63%) |
ベネフィット・ワン エムスリーからTOBされることになり株価ストップ高
医療関係者向け情報サイトのエムスリー<2413>は、福利厚生代行のベネフィット・ワン<2412>に対してTOBを実施し連結子会社化すると11月14日に発表しました。
ベネフィット・ワンの株式を半数超保有するパソナグループ<2168>はこれに全株応募することで合意しているとのことです。
TOB価格は1,600円、期間は今日~12月13日としています。
これを受けベネフィット・ワンとパソナグループはストップ高、エムスリーも大幅高となりました。
ベネフィット・ワン<2412> | 1,443 | +300 (+26.25%) |
パソナグループ<2168> | 1,742 | +300 (+20.80%) |
エムスリー<2413> | 2,589 | +135.5 (+5.52%) |
出光興産 自社株買いなど多くの材料を発表し株価大幅高
石油元売りの出光興産<5019>は、11月14日に2023年4~9月期の連結決算を発表しました。
純利益は前年同期比41.3%減となりました。
中間配当は従来予想の60円から80円へと20円増額しています。
併せて通期の業績予想の上方修正を発表。
純利益は従来予想では前期比60.6%減としていましたが、今回29.0%減へと改めました。
期末配当予想も従来の60円から16円(株式分割があるので80円相当)へと実質増額しています。
また、以下のような株主還元なども発表しました。
- 7500万株(5.3%)・350億円を上限とする自社株買い(11月15日~2024年8月14日)
- 上記で取得した株式の消却(2025年3月31日予定)
- 12月31日を基準日とする1対5の株式分割
- 抽選型優待制度の新設
これを受け今日の出光興産の株価は大幅高となり、年初来高値をつけました。
出光興産<5019> | 4,101 | +634 (+18.29%) |
中国
経済指標
10月 小売売上高、鉱工業生産
小売売上高は前年同月比7.6%増となり、市場予想(7.0%増)を上回りました。
鉱工業生産は前年同月比4.6%増となり、市場予想(4.4%増)を上回りました。
明日に向けての注目点
米国
今晩米国では米中首脳会談があります。
また、以下のような指標の発表があります。
- 10月 小売売上高 ← 要チェック
- 10月 卸売物価指数(PPI) ← 要チェック
- 11月 ニューヨーク連銀製造業景気指数
以下のような決算発表もあります。
- ターゲット<TGT>
- シスコシステムズ<CSCO> ← NYダウ構成銘柄
国内
明日の取引時間開始前には以下のような指標の発表があります。
- 9月 機械受注
- 10月 貿易統計(通関ベース)