こんにちは、進化型タヌキです。
今日の市況についての投稿です。
昨晩の米国市場
概要
昨晩の米国市場は3指数まちまちの動きとなりました。
この日発表された4月の消費者物価指数(CPI)がほぼ市場予想と一致した安心感から10年債利回りが3.4%台前半まで低下し、高PERなハイテク株を中心に買いが入りましたが、債務上限問題への警戒から消費関連株などには売られるものもありました。
NYダウ | 33,531.33 | -30.48 (-0.09%) |
NASDAQ | 12,306.44 | +126.88 (+1.04%) |
S&P500 | 4,137.64 | +18.47 (+0.44%) |
SOX指数 | 2997.51 | +29.67 (+1.00%) |
経済指標
4月 消費者物価指数(CPI)
総合CPIは前年同月比4.9%の上昇となり、市場予想(5.0%上昇)を下回りました。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比5.5%の上昇となり、市場予想(5.5%上昇)と一致しました。
決算発表(夕方)
ウォルト・ディズニー<DIS>
動画配信事業の赤字が4~6月期に拡大するとの見通しを示し時間外の株価は大幅安となっています。
今日の日本市場
概要
今日の日本市場は主要な4指数でまちまちの動きとなりました。
日経平均は昨日の終値を挟んでの小幅なもみ合いを終日続けました。
(今日の高値は9:03の29,165円(43円高)、安値は9:28の29,028円(93円安)、値幅は136円)
- ドル円が134円台前半まで円高に進んできた → 自動車など輸出関連にマイナス
- 昨晩の米国市場でNASDAQ、SOX指数が大幅上昇 → 半導体やグロースなどにプラス
- ENEOS<5020>、INPEX<1605>の決算発表などを受け → 石油、鉱業にプラス
- 住友金属鉱山<5713>の決算発表などを受け → 非鉄金属にマイナス
昨日からドル円が1円ぐらい円高に進んだにも関わらず日経平均はプラスで引けました。
明日のオプションSQに向けて2万9千円台をキープしたかったのでしょうか?
日経平均 | 29,126.72 | +4.54 (+0.02%) |
TOPIX | 2,083.09 | -2.82 (-0.14%) |
JPX日経400 | 18,763.17 | -18.46 (-0.10%) |
マザーズ指数 | 756.49 | +4.07 (+0.54%) |
経済指標
3月 国際収支
今日の取引時間開始前には3月の国際収支の発表があり、経常収支は2兆2781億円の黒字となりました。
4月 オフィス空室率
今日の午前の取引時間中には4月のオフィス空室率の発表がありました。
東京都心5区の空室率は前月比0.3ポイント低下の6.11%。
平均賃料は前月比0.48%の下落となりました。
4月 景気ウォッチャー調査
今日の午後の取引時間中には4月の景気ウォッチャー調査の結果発表があり、現状判断指数は前月比1.3ポイント上昇の54.6、先行き判断指数は前月比1.6ポイント上昇の55.7となりました。
個別材料
ENEOS JX金属の株式上場を準備していると発表し株価大幅高
石油元売りなどのENEOSホールディングス<5020>は、今日の午後の取引時間中に2023年3月期の連結決算を発表しました。
純利益は前期比73.2%減となりました。
期末配当は従来予想どおりの11円とのことです。(年間では前期と同額)
併せて2024年3月期の通期の業績予想を発表。
純利益は前期比25.2%増になりそうだとのことです。
配当予想は年間で22円としています。(前期と同額)
また、子会社のJX金属の株式上場を準備していると発表しました。
これが伝わるとENEOSの株価は急伸し、年初来高値をつけました。
ENEOS<5020> | 506 | +25.6 (+5.33%) |
大林組 シルチェスターからの特別配当提案に反対して株価大幅安
大手ゼネコンの大林組<1802>は、今日の昼の時間帯に2023年3月期の連結決算を発表しました。
純利益は前期比2倍となりました。
期末配当は従来予想どおりの21円とのことです。(年間では前期比10円の増配)
併せて2024年3月期の通期の業績予想を発表。
純利益は前期比29.2%減になりそうだとのことです。
配当予想は年間で42円としています。(前期と同額)
また、アクティビストの英シルチェスターから株主提案されていた1株あたり12円の特別配当について、取締役会が反対を決議したと発表しました。
これが伝わると午後の大林組の株価は急落しました。
大林組<1802> | 1,089 | -83 (-7.08%) |
パナソニックHD 今期純利益31.8%増の業績予想を発表し株価大幅高
総合家電のパナソニックホールディングス<6752>は、5月10日に2023年3月期の連結決算を発表しました。
純利益は前期比4%増となりました。
未定としていた期末配当は15円とのことです。(年間では前期と同額)
併せて2024年3月期の通期の業績予想を発表。
純利益は前期比31.8%増になりそうだとのことです。
配当予想は未定としています。
これを受け今日のパナソニックの株価は大幅高となり、年初来高値をつけました。
パナソニックHD<6752> | 1,374.5 | +77.5 (+5.98%) |
ヤマトHD 自社株買いを発表し株価大幅高
宅配便のヤマトホールディングス<9064>は、5月10日に2023年3月期の連結決算を発表しました。
純利益は前期比18%減となりました。
期末配当は従来予想どおりの23円とのことです。(年間では前期と同額)
併せて2024年3月期の通期の業績予想を発表。
純利益は前期比8.9%増になりそうだとのことです。
配当予想は年間で46円としています。(前期と同額)
また、2200万株(6.06%)・500億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しました。
取得期間は5月17日~2024年2月29日としており、取得した株式はすべて2024年3月29日に消却するとのことです。
これを受け今日のヤマトHDの株価は大幅高となり、年初来高値をつけました。
ヤマトHD<9064> | 2,504 | +122 (+5.12%) |
決算発表
今日の取引時間終了後に発表された決算についていくつかご紹介します。
ホンダ
自動車やバイクのホンダ<7267>は、5月11日に2023年3月期の連結決算を発表しました。
純利益は前期比1.7%減となりました。
期末配当は従来予想どおりの60円とのことです。(年間では前期と同額)
併せて2024年3月期の通期の業績予想を発表。
純利益は前期比15.1%増になりそうだとのことです。
配当予想は年間で150円としています。(前期比30円の増配)
また、6400万株(3.8%)・2000億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しました。
取得期間は5月12日~2024年3月31日としています。
東京エレクトロン
半導体製造装置の東京エレクトロン<8035>は、5月11日に2023年3月期の連結決算を発表しました。
純利益は前期比7.9%増となりました。
期末配当は従来予想の731円から854円へと123円増額しています。(年間では前期比308円の増配(創立60周年記念配当200円を含む))
併せて2024年3月期の通期の業績予想を発表。
純利益は前期比36.4%減になりそうだとのことです。
配当予想は年間で320円としています。(4月1日付で1対3の株式分割をしています)
また、1000万株(2.1%)・1200億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しました。
取得期間は6月1日~12月31日としています。
中国
経済指標
4月 消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)
消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.1%の上昇となり、市場予想(0.3%上昇)を下回りました。
生産者物価指数(PPI)は前年同月比3.6%の下落となり、市場予想(3.3%下落)を下回りました。
明日に向けての注目点
米国
今晩米国では以下のような指標の発表があります。
- 前週分の新規失業保険申請件数
- 4月 卸売物価指数(PPI) ← 要チェック
国内
明日はオプションSQです。
また、以下のような決算発表があります。
- NTT<9432>
- ニッスイ<1332>
- マツダ<7261>
- 王子HD<3861>
- 東レ<3402>
- クラレ<3405>
- 三井化学<4183>
- 横浜ゴム<5101>
- 三菱ケミG<4188>
- 大塚HD<4578>
- 東ソー<4042>
- 大和ハウス工業<1925>
- 大成建設<1801>
- アサヒGHD<2502>
- 楽天グループ<4755>
- 資生堂<4911>
- AGC<5201>
- 日本板硝子<5202>
- 三菱マテリアル<5711>
- DOWA<5714>
- 住友電気工業<5802>
- フジクラ<5803>
- アマダ<6113>
- 住友重機械工業<6302>
- クボタ<6326>
- ダイフク<6383>
- NTN<6472>
- 東芝<6502>
- 日立造船<7004>
- コンコルディア<7186>
- いすゞ自動車<7202>
- オリンパス<7733>
- 凸版印刷<7911>
- 大日本印刷<7912>
- りそな<8308>
- 三住トラスト<8309>
- ふくおか<8354>
- 京王電鉄<9008>
- NXHD<9147>